フランス在住Yuko’s Blog

私なりの視点から、フランスの日常をご紹介

産休・育休制度の国際比較をしてみた

「欧米って働きながら子育てしやすそう!」

そういったイメージを抱いている人も多いのではないでしょうか?
一口に「欧米」と言っても、欧=ヨーロッパ・米=アメリカはまったく違います。

またヨーロッパにもさまざまな国があるので国によってぜんぜん違うんです。

なんでこんなテーマでブログを書いているのかと言えば、最近この動画を見たから。

このインパクトのあるサムネイル。

この柴田陽子さんといえば、ブランディングのスペシャリストであり、気になっていたので見てみました。


で、この動画は正直あまり参考になる議論ではなかったのですが、「産休・育休制度」に派生することが多く、「欧米では」「アメリカでは」「フランスでは」などと海外の例を話すことが多かったんです。

わたし自身、海外の制度をしっかり理解していないので、ChatGPTの力を借りて、その国で定められている産休・育休制度、給与保証を比較してみました。

出産一時金のような制度はいったん置いといて。
ほんとざっくり、最大でどのくらい休めるか?最大休んだ場合にいくらもらえるのか?を大体で出しています。

給与保証については、その国の大多数の人がもらっているであろう現実的な金額を出したかったので、月収の中央値を出して、そのモデル月収で保証金額を出し、それが月収の何か月分か、というのをざっくり計算しています。
レートや物価の違い関係なく考えられるかなと。

そして独断と偏見による9か国ピックアップです。

日本、お隣の韓国シンガポールオーストラリア、欧米ではアメリカスイス、私の住むフランスイギリス、社会保障の手厚そうなスウェーデン

そして気になる表ですが、

左から、産休・育休制度のあるなし・最長期間、給与保証の規定・最長期間、支給額のシミュレーション。
最大で月収の何か月分の取得が可能か、多い順で国を並べてみました。

休暇期間が長い国(産後)

1位:フランス 3年
2位:日本・オーストラリア 2年
3位:スウェーデン・イギリス 1年半

給与保証期間が長い国

1位:日本 2年
2位:スウェーデン 1年半
3位:韓国 7か月

これを作成してて最初に思ったことは、日本って割と手厚い!

「北欧って育児しやすいんでしょ?」みたいな良いイメージのスウェーデンより休暇は長いし、支給上限はあるものの、給与保証の期間も長い。

そしてアメリカ、厳しすぎ!!!(笑)
もちろん州や企業の福利厚生によると思うのですが、金銭面での国のサポートはゼロと言えますね。
出産費用も高いとなれば、そりゃ産後一週間で職場復帰する人も多いと聞くのはわかる。アメリカは有休も少ないですし。

韓国も比較的手厚く、イギリスも欧州の中ではいい方です。

フランスは最長3年休めるけど、手当が出るのは約2ヶ月分。

それ以外の国では、産後・育児休暇は3ヶ月前後、給与保証は基本的に月収の3ヶ月分前後が多いようでした!

「3ヶ月」というのがひとつの区切りなんでしょうか。


日本のよさは、浅く広く、長いところ。

日本は世界の中でも高い水準の中にカテゴライズされるのではないでしょうか?
ただ、収入の高い人からすれば上限なしで100%保証してくれるシンガポールのような制度がいいのかなと思います。でもそういった国も最大3か月分しか保証がなく、そもそも2年も雇用・手当が保証されている国はどこにもありませんよね。

日本から見る海外の子育てイメージのよさ、実際にはちょっと違うのかもしれません・・・

一部の巨大企業に勤めている人は充実したサポートが受けられるかもしれませんが、どの国も中小企業が90%以上占める中で(日本だけではありません)、多くの人は国の制度に頼らざるを得ないと思います。

フランスでも日本と同じような話を聞きます。

ある人は、職場復帰(70%程度)したあと会社が保育園の費用を支払ってくれているそうですが、その分給与は大幅にカットされていて、「正直、働いている意味があまりない」と。

またある人は、働くのに両親の家の近くじゃないとキツイから、今の仕事を辞めて田舎へ引っ越したそう。

海外ではクビになることもザラ

日本にある一部の外資企業もシビアだと思いますが、制度上、日本企業は従業員を簡単に解雇できないため、業績が急に悪化しない限りまずリストラはないですよね。

少なくとも私の知る限りでは、アメリカやヨーロッパでは常にクビのリスクがつきまといます。そもそも仕事が少なく、失業率も高い。

年に1ヶ月~2ヶ月ほどのバカンス(長期休暇)を取れることで有名なヨーロッパですが、バカンス明けにクビを言い渡されてしまった人の話も聞きます。

欧州の中でもアメリカ型に寄ったスイスでは、給与は世界最高レベルですが、物価も高く、一度クビになってしまえば住み続けることだって難しくなります。

失業リスクを分散するために、夫婦で週●日ずつ交代で仕事と育児をしている人もいるようです。「●%で働く」という選択肢があるのはいいところだと思いますが。

何でも安いコスパ大国・日本と比較して・・・

フランスに住んでいて思うこと。
それは、日本みたいになんでも安く手に入らない!!!

日本は「ちょっと贅沢したい」が叶う国だと思います。

近所にファストフード店やラーメン屋があるし、深夜営業のコンビニはあるし、だいたいのモノは100円均一で揃ってしまう。お隣の中国の恩恵を受けて、なんだって品揃え豊富に、質の高いものが安く手に入ると思いませんか?

ヨーロッパでいうと、飲食店の相場が高く、コスパのよい店などほぼありません。ファストフード店だって日本の金銭感覚で行くとびっくりします。

フランスだと、感覚的に日本より安いなぁと感じるものは、主食であるパン、野菜・果物、LCC航空券くらいしかないんじゃないかな・・・

クビになりにくい制度、生活のしやすさ、そして浅く広く長く充実した産休・育休制度は世界の中でも安定的と言えるのではないでしょうか?


さっきは見やすく省略していましたが、もう少し詳細を含めた一覧はこちら。

みなさんはこれを見てどう思いましたか?

ChatGPTに繰り返し質問して作成した表なので、細かい部分は間違っているところがあるかもしれません!(笑)
正式な情報は各国の公式サイトから見てみてくださいね。

それではまた、À bientôt !

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